骨盤の筋膜が腱鞘炎を引き起こす!日頃のクセが影響する。

どうも!沖縄県糸満市で頭痛専門の整体サロンをやっています、理学療法士・栄養カウンセラーのIPPEIです。
今回の腱鞘炎でご相談に来られたケースはなかなか稀なタイプでした。
何度か施術をさせていただいているのですが、徐々に良くなってはいるものの、完全に良くならずに痛みを引きずった状態が続いていました。
何度か回数がかかってしまった最大の要因は『根本原因にたどり着けていなかった』ことです。
腕や体幹(体幹の上半分)まではチェックしていて、そこで痛みが軽くなったり指の動く範囲が広がったりと変化はしていました。傾向としては良い方向に進んでいたのですが、思うように痛みが完全に取り切れませんでした。
施術しながら問診を進めていきますが、決定的なところまでは引き出せていなかったのが思うような結果につながらなかった要因でした。
ですが、最終的には原因が見つかり痛みもほとんど消えたので良かったです。
決定的な要因とは?

決定的な要因とは?
その決定的な要因というのが、『排泄時の力み』でした。
排泄時にすべて完全に出し切りたいという想いがあり、それが不必要な腹筋の力みを生んでしまい、結果的に筋膜の異常につながっていました。
お腹は少し圧を加えるだけで、痛みを感じるほど敏感な状態でした。
お腹全体的に見ていくと最終的には骨盤の一部である恥骨にたどり着きました。

原因は恥骨にあった
かたさは強く、感じる痛みも激痛でしたが、少しの間痛みに耐えてもらって施術をすると、まさかの痛みが消えてしまいました!!
これにはお客さんもビックリしていましたが、施術した僕もビックリでした(笑)
時間はかかってしまいましたが、決定的な要因を見つけることができたのはとても良かったと思います。
原因をもっと掘り下げると、睡眠との関係が浮き彫りに…

原因をもっと掘り下げると、睡眠との関係が浮き彫りに…
ここまで見てみて、「完全に出し切りたい」という思いに疑問を持たないでしょうか?個人的な感覚としては一度排泄すればある程度出ていき、時間が経てばまた排泄するというのが自然だと感じているため、完全に出し切るという考え自体がありません。
このケースの場合、『不眠』が排泄時に全て出し切りたいという思いに繋がっていました。不眠がある方は、寝付きが悪いだけではなく、夜中に目が覚めてしまうと簡単に二度寝できないのです。
不眠の方にとってはとてもつらい状況です。
夜中にトイレに行くがために目が覚めてしうと、また眠れなくなるという辛い状況を回避するために、このような思考と行動を引き起こしているのです。
ということは、根本原因は恥骨の筋膜の異常ではなく、不眠によって引き起こされた行動だと考えることができます。
なので、不眠を解決させないことには、また同じような状況、もしくはその他の症状をを引き起こしてしまう可能性があるので、不眠に対しての解決策を考えなければいけません。
なぜ不眠になるのか?

なぜ不眠になるのか?
これはホルモンと分子栄養学的な観点から考えていく必要があります。
睡眠を誘発するためのホルモンが『メラトニン』と考えられています。
※メラトニンは抗酸化物質としても働くとも言われているため、精神的なストレスや電磁波、排気ガス、食などのストレスの影響も受けると考えられています。
メラトニンはホルモンであるため、体内で作り出されます。
ここで理解したいところは、メラトニンもそうですが、ホルモンが作り出されるためには栄養的な条件も必要とします。
メラトニン合成に必要な栄養素は、
・タンパク質(トリプトファン)
・ビタミンB群(特にナイアシン、葉酸、B6)
・マグネシウム
・鉄分
等です。
これらの栄養素は不足しやすい栄養素です。さらに女性の場合は鉄分の影響も大きく、サプリメントで摂取することを心掛けたほうが良いと感じています。
※食事からでも不可能ではないですが、なかなか必要量は摂りきれないので、効率良くサプリメントを摂取すると良いです。
とはいえ、ストレスがこれらの栄養素を消耗させるので、ストレスを受けている場合はその環境から離れる事も考えなければなりません。心と体が壊れてしまってはどうしようもありませんから…。
何事もそうですが、原因は一つではなく複雑に絡み合っています。
それらを解決するためにも、それなりに知識が必要ですし、自分の体とも向き合っていく必要があります。
まとめ
・親指の痛みが恥骨の筋膜を調整することで解消
・その筋膜がかたくなった原因は排泄時の力みがあった
・力みは不眠を避けるためにとった思考と行動である
・不眠を解消させることが根本解決するために必要
・そのためにも栄養を満たすことが必要
今回のケースは僕にとってもとても学びになる機会でした。
改めて、筋膜の調整と栄養療法の必要性を感じます。
今回のケースでは手の痛みに繋がっていましたが、その他にもいろいろな症状と繋がり、それに悩まされている人も多いことが予想できます。
原因は掘り下げていくことが重要であり、掘り下げていくと栄養が関係していたり、家庭環境、育ち方等、施術の技術だけでは及ばないところにも問題が隠れていることが少なくありません。
今日も成長して、お困りの方のお役に立てるようにします。